アルミ表面処理・めっき技術情報
2024.12.10

アルマイト処理における不具合・不良発生パターンを解説

アルミ表面処理・めっき.comでは、アルマイト処理を得意としています。アルマイト処理は、アルミニウムの表面に酸化皮膜を形成することで耐食性、耐摩耗性、装飾性を向上させる優れた表面処理技術です。当社にもこれまで数多くの不具合・不良に関するご相談をいただき、新たにメッキ処理会社として取引を始めることがありました。

アルミ工作機械部品への白アルマイト|アルミ表面処理・めっき.com
アルミ繊維機械部品への白アルマイト|アルミ表面処理・めっき.com

アルマイト処理の不具合と主な原因・対策

アルマイト処理における不具合発生は、一般的にめっき処理と比較して少ないとされていますが、不具合が発生しないということはなく、下記のように原因により発生し、対策を講じることが必要です。

  1. 色むら・染まりムラ
    原因:電解液の濃度や温度、処理時間、電流密度などの条件が不適切、前処理不足、素材の合金成分の偏析など
    対策: 処理条件の適正化、前処理の徹底、材料の選定
  2. 白ボケ・粉吹き
    原因:封孔処理不良、電解液の汚染、水質不良など
    対策:封孔処理条件の適正化、電解液の管理、水質管理
  3. シミ・汚れ
    原因:薬品や水の付着、保管環境など
    対策:作業環境の清浄化、適切な保管
  4. ピット・腐食
    原因:素材の欠陥、電解液の劣化、通電不良など
    対策:材料の検査、電解液の管理、設備のメンテナンス
  5. 寸法変化
    原因:アルマイト処理による皮膜形成で寸法が増加
    対策:寸法変化を考慮した設計、精密な加工
  6. 電蝕
    原因:異種金属との接触
    対策:絶縁処理、異種金属との接触を避ける設計
  7. クラック
    原因:材料の内部応力、熱処理の影響、皮膜の厚みムラ
    対策:適切な熱処理、材料の選定、処理条件の適正化

アルマイト処理における不具合を防止するための対策

・ 適切な前処理を行う
・処理条件を厳密に管理する
・設備の定期的なメンテナンスを行う
・経験豊富な業者に依頼する
ことが重要です。

その他
・アルマイト処理は、素材の合金成分や形状、用途によって最適な処理方法が異なります。
・不具合が発生した場合には、原因を特定し、適切な対策を講じる必要があります。
・専門業者に相談することで、不具合を未然に防ぎ、高品質なアルマイト処理を行うことができます。

より詳細な情報や具体的な対策については、当社のようなアルマイト処理を専門とする
表面処理・めっき業者に相談することをお勧めします。お困りのことがございましたら、お問い合わせください。