表面処理・めっきサービス

無電解ニッケルめっき処理サービス

無電解ニッケルめっき処理は電気を必要とせず、通電性のない材質に提供できることから、当社の主要顧客である自動車部品、精密機器部品、航空機部品、産業機械部品など幅広い産業分野で採用されることは勿論、様々な基材に当該処理を施すことができます。各種産業の採用実績から、極めて複雑な形状部品に均一な膜厚が求められるため、前処理の寸法精度維持は勿論、処理後の検査を確実に実施することで、多くのお客様からの信頼を得られています。

当社の無電解ニッケルめっき処理サービスの特徴

POINT

01

最先端環境対応の処理設備を完備し、RoHS指令の遵守を徹底

POINT

02

鉄・SUS系はもちろん、アルミへの無電解ニッケルめっき処理も対応可能

POINT

03

光沢性、耐食性、硬度を高水準に維持すべく、リン含有率が高いめっき処理液を使用

POINT

04

ミクロンレベルの寸法公差を管理し、検査する各種測定装置を完備!高精度なめっき処理をご提供

POINT

05

お客様の用途・ニーズに合わせたVA・VE提案を致します

POINT

06

航空・建機・半導体製造装置・電気機器等、多岐にわたる業界での実績を保有

POINT

01

最先端環境対応の処理設備を完備し、RoHS指令の遵守を徹底

昨今、表面処理・めっき業界においては、RoHS指令への対応がサプライヤーに求められてます。従来、無電解ニッケルめっきを行う際には、液浴の安定化を目的として、鉛が添加されていました。

結果として、得られる無電解ニッケル皮膜にも必然的に鉛が微量含まれることとなり、RoHS指令に抵触してしまっていました。そこでアルミ表面処理・めっき.comでは、鉛フリーの無電解ニッケルめっきが可能な最新鋭の設備を導入し、RoHS対応を行っています。また、人の健康と環境の保護を目的とするREACH規制にも遵守を徹底しております。

POINT

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鉄・SUS系はもちろん、アルミへの無電解ニッケルめっき処理も対応可能

アルミ繊維機械部品への無電解ニッケルめっき|アルミ表面処理・めっき.com

無電解ニッケルめっきは、鉄・SUSへのめっき処理とは異なり、アルミへのめっき処理は素材特性上、工程が複雑になります。

アルミ素材は空気中の酸素と非常に反応性しやすく、素材表面に酸化皮膜が生じています。酸化被膜がめっきの生成を阻害する大きな要因であるため、無電解ニッケルめっきを成膜させるには表面の酸化被膜を除去する必要があります。
しかし酸化被膜を物理的に除去ができたとしても空気中の酸素に触れると再び酸化被膜が生成してしまう為、通常の処理では不可能となります。

そこでアルミニウムの酸化被膜を除去したうえ、酸化被膜が生成されづらい亜鉛膜を生成する役割をもつ亜鉛置換を行うことで無電解ニッケルめっきの特性であるめっき被膜の均一性、耐食性、耐摩耗性を付与したアルミ製品が実現できます。

POINT

03

光沢性、耐食性、硬度を高水準に維持すべく、リン含有率が高いめっき処理液を使用

無電解ニッケルめっきは(Ni-P)の表記にある通り、被膜には主成分のニッケルに加え、リンが多く含有されています。無電解ニッケルめっきにおいては、このリンの含有量によって、めっきの仕上がりや、機械特性に差異が出てしまいます。

大まかにお伝えすると、リンの含有量により無電解ニッケルめっきは低リン・中リン・高リンの主に3つに分類されます。リンの含有率が高くなるほど、耐食性・耐酸性は高くなります。一方で耐摩耗性という観点では若干弱くなります。一方、磁性という点では、高リンタイプは非磁性になり、低リンタイプは強磁性体となります。

これらの特性を踏まえ、リンの濃度調整が必要となります。

POINT

04

ミクロンレベルの寸法公差を管理し、検査する各種測定装置を完備!高精度なめっき処理をご提供

アルミ表面処理・めっき.comでは、表面処理・めっきを得意としながら、各種検査機器も取りそろえることで、高精度な寸法・膜厚要求がある部品についても対応が可能です。

各種検査・測定を社内で完結できるよう、下記設備を当社では保有しています。
・電磁式・渦電流式膜厚測定機
・蛍光X線膜厚測定装置
・テーバー摩耗試験機
・マイクロビッカース硬度試験機
・塩水噴霧装置
・ラプチャー試験機
・湿潤試験装置
・原子吸光光度計
・分光光度計
・キャピラリー電気泳動装置
・真円度測定機
・表面粗さ・輪郭形状測定装機

POINT

05

お客様の用途・ニーズに合わせたVA・VE提案を致します

当社のサービスの特徴は、お客様の用途・ニーズに合わせた提案力にあると考えています。表面処理・めっき処理にとって、設備力は大切であり、当社も他社との差別化を図る設備投資をしてきました。しかし、それだけではお客様の満足は得られません。設備というハード面だけでなく、処理液の工夫や、お客様ごとのニーズをヒアリングし、汲み取る提案力が欠かせません。
当社では、過去の実績を基に提案力にも磨きをかけ、お客様のご要望に合わせた表面処理・めっきを提供することをお約束いたします。製品によっては、表面処理・めっきを専業とする企業の視点からVA・VE提案も致します。

POINT

06

航空・建機・半導体製造装置・電気機器等、多岐にわたる業界での実績を保有

当社の製品は、航空機業界をはじめ、半導体製造装置・電気機器など幅広い業界で採用されています。
先にご紹介した通り、航空業界の品質管理マネジメント認証を受けており、品質について非常に高い評価を受けており、他社では難しい製品も当社にご依頼をいただくことで満足いただき、ご依頼を数多くいただいています。表面処理・めっきでご依頼先にお困りでしたら、当社にお問い合わせください。

無電解ニッケルめっき処理サービスに関するよくある質問

無電解ニッケルめっきとクロムめっき(硬質クロム)のどちらを選定するか迷っています。主に耐摩耗性を重視する場合の決定的な判断基準を教えてください。
耐摩耗性を重視する場合、硬質クロムめっきの方が一般的に硬度が高く、優位性があります。しかし、無電解ニッケルめっきは均一な膜厚が得られるため、複雑形状の部品に対しては、硬質クロムめっきが苦手とする部分の摩耗も均一に防ぐことができます。決定的な判断基準は、部品の形状と求められる硬度です。シンプルな形状で極限の硬度が必要なら硬質クロム、複雑な形状で均一な膜厚による均質な耐摩耗性が必要なら無電解ニッケル(特に熱処理をした低リン~中リン)を選ぶべきです。
無電解ニッケルめっきの発注コストを削減するために、めっき厚みを薄くしたいのですが、耐食性を維持するためのコスト効率の良い代替策はありますか?
一般的な無電解ニッケルは中リン浴となります。この被膜の場合、単に厚みを薄くすることは耐食性低下に直結します。皮膜のグレードアップも検討の一つです。具体的には、耐食性に優れる高リンめっきを選択することで、中リンめっきよりも薄い膜厚で同等以上の耐食性を確保できる可能性があります。一方、処理コストは単位面積当たり高くなりますので、合わせて熱処理を行うことで皮膜を硬化させ、耐摩耗性を上げ、品質の向上と、結果的に寿命を延ばすことによるトータルコスト削減も期待できます。めっき業者と相談し、使用環境に最適なリン含有量と膜厚のバランスを見極めるのが得策です。
無電解ニッケルめっき皮膜の「ピンホール」が発生した場合、調達担当者として最も懸念すべき製品への悪影響とその後の対策はありますか?
ピンホールが最も懸念される悪影響は耐食性の局所的な低下です。めっき皮膜は外部環境からのバリアですが、ピンホールを通じて母材(鉄など)が直接腐食環境に晒され、そこを起点に急速な錆や腐食が進行します。対策としては、ピンホールが規定の範囲を超えて発生した場合、再めっき(1剥離と再処理)を依頼することが基本です。また、再発防止のため、業者のめっき浴のろ過精度や前処理の改善を要求し、原因究明を徹底する必要があります。
「めっき皮膜の剥がれ」のトラブルは、調達した部品のどの工程で発生しやすいですか?また、剥がれを未然に防ぐために、発注前にサプライヤーとどのような情報を共有すべきですか?
剥がれは、主に熱処理工程や、その後の機械加工(切削・研磨)、あるいは部品の組み立て時に発生しやすいです。未然に防ぐためには、サプライヤーへ以下の情報を共有すべきです。1. 母材の正確な材質と熱処理履歴。2. めっき後に予定されている熱処理の有無とその条件(温度・時間)。3. めっき後の追加工(切削・曲げなど)の有無。特に、母材の熱処理状態によっては、前処理の選定が異なり、これが密着性に大きく影響するため、詳細な情報共有が不可欠です。
無電解ニッケルめっきの発注時、調達仕様書に「めっき皮膜の密着性」を担保するために記載すべき、推奨される具体的な試験方法や基準は何ですか?
密着性を担保するために、加熱試験または熱衝撃試験の実施を要求するのが一般的です。加熱試験では、めっき後の製品を規定の温度(例:200℃~400℃)で一定時間加熱し、冷却後に剥がれや、ふくれがないかを目視で確認します。より厳格な基準としては、曲げ試験やスクラッチ試験(カッターナイフでの格子試験)を要求することもあります。調達仕様書には、「ISO 4527-2-2003に準拠した加熱試験にて剥離がないこと」のように、適用する規格と判定基準を明記すべきです。
調達先の無電解ニッケルめっき業者を選定する際、特に「めっきトラブルを防ぐ」ために確認すべき管理体制や技術力に関する具体的なチェックポイントは何ですか?
トラブル防止の観点から、以下の3点を重点的にチェックすべきです。1. めっき浴の分析・管理体制:浴の組成(ニッケルイオン、還元剤、pHなど)を定期的に分析し、適切に補給・調整している記録があるか。2. 前処理の設備と手順:被めっき材に応じた最適な脱脂・酸洗などの前処理設備があり、特に密着性を確保するノウハウが確立されているか。3. 異物管理(ろ過設備):めっき浴のろ過頻度や使用するフィルターの細かさなど、ピンホールやブツの原因となる異物対策が徹底されているかを確認しましょう。
無電解ニッケルめっき皮膜の種類(高リン・中リン・低リン)によって、調達先の選定やコストにどのような影響が出るか具体的に教えてください。
リン含有量(P%)によって性能とコストが異なります。高リン(10%以上)は非晶質で耐食性が極めて高く、塩水噴霧試験などで優位性がありますが、めっき速度が遅く、メッキ液の寿命も短く、コストは高めです。中リン(5~9%)は最も汎用的で、硬度と耐食性のバランスが良く、コスト効率も優れています。低リン(1~4%)は最も硬度が高く耐摩耗性に優れますが、耐食性はやや劣り、管理が難しいためコストは変動しやすいです。求める耐環境性能と予算に応じて、最適な皮膜を選定することが重要です。
無電解ニッケルめっきと電気めっきを比較する際、調達担当者として最も重視すべき、めっき皮膜の性能に関する決定的な違いは何ですか?
最も決定的な違いは、めっき皮膜の均一性です。電気めっきは電流密度の影響を受け、部品のエッジ部や突起部が厚く、奥まった部分が薄くなる傾向があります。一方、無電解ニッケルめっきは、化学反応で析出するため、複雑な形状や内部に対しても極めて均一な厚みでめっき皮膜が得られます。これにより、設計通りの寸法精度と、製品全体の均一な耐食性・耐摩耗性が保証され、公差が厳しい部品や複雑な機構を持つ部品の品質管理が格段に容易になります。
無電解ニッケルめっき皮膜の種類(高リン・中リン・低リン)によって、調達先の選定やコストにどのような影響が出るか具体的に教えてください。
リン含有量(P%)によって性能とコストが異なります。高リン(10%以上)は非晶質で耐食性が極めて高く、塩水噴霧試験などで優位性がありますが、めっき速度が遅く、メッキ液の寿命も短く、コストは高めです。中リン(5~9%)は最も汎用的で、硬度と耐食性のバランスが良く、コスト効率も優れています。低リン(1~4%)は最も硬度が高く耐摩耗性に優れますが、耐食性はやや劣り、管理が難しいためコストは変動しやすいです。求める耐環境性能と予算に応じて、最適な皮膜を選定することが重要です。
無電解ニッケルめっきと電気めっきを比較する際、調達担当者として最も重視すべき、めっき皮膜の性能に関する決定的な違いは何ですか?
最も決定的な違いは、めっき皮膜の均一性です。電気めっきは電流密度の影響を受け、部品のエッジ部や突起部が厚く、奥まった部分が薄くなる傾向があります。一方、無電解ニッケルめっきは、化学反応で析出するため、複雑な形状や内部に対しても極めて均一な厚みでめっき皮膜が得られます。これにより、設計通りの寸法精度と、製品全体の均一な耐食性・耐摩耗性が保証され、公差が厳しい部品や複雑な機構を持つ部品の品質管理が格段に容易になります。
硬質クロムめっきと無電解ニッケルめっきはどちらを選ぶべきですか?それぞれのメリットとデメリットを教えてください。
硬質クロムめっきは、非常に高い硬度と耐摩耗性が最大のメリットです。一方、無電解ニッケルめっきは、電流を使用しないため、複雑な形状の部品でも均一な膜厚が得られるのが特徴です。また、耐食性にも優れています。デメリットとして、硬質クロムは均一な膜厚が得られにくいこと、無電解ニッケルは硬度が硬質クロムに劣ることが挙げられます。どちらを選ぶかは、部品の形状や要求される特性(硬度、均一性、耐食性など)を総合的に判断する必要があります。